自分にピッタリ合った着物の寸法の測り方と寸法の割り出し方とは? | 着物は着てこそキモノです!

自分にピッタリ合った着物の寸法の測り方と寸法の割り出し方とは?

お誂えの着物


着物を仕立てるときに知っておきたい着やすい着物とは、いったいどんな着物でしょうか?
デパートなどで売られている洋服でしたら7号・9号・11号と(メーカーによっては5号から17号くらいまで)また、少 なくとも S・M・L などの企画サイズが豊富にあり、バスト・ウエスト・ヒップ・身長・股下・首周りなど、たくさんの チェックポイントがあります。その中から自分のサイズに一番近いものを選ぶことで、体型によりフィットした洋服を 求めることが出来ます (プレタポルテ)
また、きちんと自分の体型を採寸してもらって作るオーダーメイドならば更にご自分のサイズですから、もちろん 身体にぴったりフィットすることでしょう (オートクチュール)
ところが着物は、最近でこそプレタ着物なるものが売り出される様になりましたが、洋服のプレタポルテほどサイズが豊富ではありません。それは、着物が本来 体型に対して余程の違いが無い限り、着方で多少の融通を 利かせることが出来るものだったからです。確かに身長や身幅は、裾の合わせ方や紐位置で何とかなるものですが、しかし、そのようにアバウトなものであるだけに、その分、着るときの技術が要求されるわけです。
プレタ着物が出現するまでは、着物というものはすべて反物か仮絵羽された状態で販売されているものでした から、100%がオートクチュールということになります。

着物の寸法の測り方と寸法の割り出し方


★着物の寸法を測る鯨尺


★着物の寸法を測る鯨尺


着物の寸法を測るときは、鯨尺の一丈(イチジョウ)一尺(イッシャク)一寸(イッスン)一分(イチブ)という呼び方を用い、おおよそ一尺=37.8cm【十進法】で計算します。
換算するのが面倒ですが、ここは頑張って覚えてください、鯨尺は着物に適した寸法の単位です。鯨尺を使えるようになれば、きっとあなたも着物通になれます。かね尺と紛らわしいので注意!



★裄


★裄


裄は肩幅と袖幅を合わせたものです。
手を真横に伸ばし首の後ろ中心から手首のくるぶしまでを測りますが、体に厚みのある人は(身長-100㎝の数より体重のほうが多い場合)五分程多めにします。
手を前に伸ばしたとき肩の厚みで幅が取られます。肩幅と袖幅の関係は袖幅のほうを少し広くすると良いでしょう。



★身丈と着丈


★身丈と着丈


身丈とは、着物の出来上がりの丈の事で、だいたい身長くらいです。
腰紐の位置が高い人は着丈+八寸、腰紐の位置が骨盤の下に納まる人は着丈+六寸位がちょうど良いでしょう。
一般的に身丈=身長というのは、首から上の長さ(頭)が23~25cm位で、それがおはしょりの長さになるということです。
身丈が長すぎても着付けかたで調節は出来ますが、やはり身に合った寸法は容易に着ることが出来るだけでなく、着崩れる心配も少ないと言う事になります。
着丈とは、対丈のこと。着物を着た時の肩から裾までの長さで、おはしょり分を足すと身丈になります。男物の着物は身丈=着丈です。



★身幅(後ろ幅と前幅)


★身幅(後ろ幅と前幅)


美しい着物のシルエットを求めるのならば重要です。
着物が一番身体に添っている部分、それは腰周り(ヒップ)です。着物の腰周りは左右二枚の後ろ身頃と、上前・下前の身頃とおくみで構成されていて、ヒップ周りを一周半包みます。ですから、ヒップサイズ=(後ろ幅×2+前幅×2+おくみ×2)×3分の2ということになります。ヒップサイズに緩み(五分内外)を加えて自分に合ったサイズを割り出します。
後ろ幅は前幅より広くしますが、この差は一~二寸までが無難です。バストが大きい方は前幅と後ろ幅の差を少 なくすることで、抱き幅にゆとりが持てます。
【例】
これらのことを踏まえた上で、例えばヒップ90cmの人の身幅を算出するには(90cm=二尺三寸八分として計算します)二尺三寸八分×1.5=三尺五寸七分で、三尺五寸七分からおくみ幅の四寸×2を引いて=二尺七寸七分その二尺七寸七分÷2=前幅+後ろ幅=一尺三寸八分五厘となります。
これを約一尺四寸として、前後の差を一寸にすると後ろ幅七寸五分 前幅六寸五分となります。
また、前後の差を一寸五分にすると後ろ幅七寸七分五厘 前幅六寸2分五厘ということになります。
それに緩みを加えて後ろ幅七寸八分・前幅六寸五分にしてはいかがでしょうか。
舞踊や茶道・華道で立ち座りの所作が多い方は、前幅をさらに五分程広くする事で、動きによる裾の乱れが防げます。



★袖丈と袖丸み


★袖丈と袖丸み


既婚者などのお留め袖は50~55cmが一般的、若い人の中振袖は60~80cm、振袖は豪華さを協調するために身長の6~8割の丈で、手を下ろして床に着かないように気を付けて袖の丸みを大きくする。柄粋などのバランスを考慮する。袖丈や袖の丸みは個性を表現できるポイントです、その着物の地風や特性を考慮して決めましょう。
袖丈は袖幅や身長とのバランスを良く考えてください。袖幅が広いのに袖丈が短すぎると凧のように四角く見えますし、狭い袖幅で袖丈が長すぎると短冊のように見えます。
織りの着物や縞柄のものなど粋な感じにしたいときは、袖の丸みを小さくシャープな感じに、柔らかい感じを出したいときには、大きめの袖丸みを取るようにして見てはいかがでしょうか。



★おくみ幅と立て褄


★おくみ幅と立て褄<br /><p class=おくみ幅は、大人の着物の場合基本的には四寸ですが、小柄な方や余程スリムな方は二~三分控えます。
立て褄は、襟先から裾までの長さのこと。ほぼ身長の半分位がよいでしょう。
短すぎるとおはしょりの下から襟先が覗き過ぎ、長すぎると襟先が第一腰紐に架からずに裾がはだけやすく着崩れの原因です。



★襟幅


★襟幅


広襟=三寸の通しにします。
バチ襟=襟付けの肩開から肩開までが一寸五分幅・剣先で一寸七分幅・襟先で二寸幅が基本ですが、これも小柄な人やスリムな人は、全体に気持ち控えます。
バストが大きくて胸幅(抱き幅)が必要な人は広襟で調節することができますが、バチ襟のほうが着るときに簡単で襟元も崩れにくいのです。広襟に仕立てておき、着る前にバチ襟のように縫い止めて、着ると良いでしょう(特に比翼襟が付いている場合)



★繰越


★繰越


着物は常に縫い直しが出来るように考えて作られています。
絵羽物でなければ前後を換えて縫い直す事が出来るよう、肩開を身頃の中心に開け後ろに繰り越すために、背中の帯の中に隠れるところで縫い摘まみます。その寸法は身体の厚みや、襟の抜き加減で決まります。襟の抜き加減は髪を結い上げたときにツト(結髪の後ろの部分)が、襟に触らない様に抜くものですから、あまり抜きすぎても品がなく、また詰まりすぎると窮屈そうに見えます。その人の個性がよく出るところですから、自分のキャラクターに合った形を見つけることです。
髪をアップにされている方や体格のよい方はやや多めに、ショートヘアーの方やスリムな方は詰め気味がよいで しょう。
キリッとひき詰めにしたポニーテール(根取り)ならば、襟をまったく抜かずに着るのも素敵です。



★おはしょり


★おはしょり


おはしょりは着物をお引きずりに着ていた時のなごりで、裾を引かずに着付ける現在では不必要なものと言えますが、帯の下から覗くおはしょりの線自体が着付け上のデザインになっているように思います。おはしょりが無ければ着物もガウンのように前を合わせるだけで簡単に着ることができ、気楽に着物を着てみようかと言う人が増えるのではないでしょうか。しかし人間の目というのは不思議なもので、見慣れているものに対しては寛大なのに目新しいものはなかなか受け入れてもらえません。自由な着かたで楽しめば良いと思います。ただこのおはしょりの線が綺麗だと、女性の一番気になる下腹部がすっきりと見える(ごまかせて)マジックラインとも言えるのです。
このおはしょりの長さは着物を着るときの紐位置によって変わります。帯の下から覗くおはしょりの量は"びみょ~"です。多い少ないで綺麗に見えたり、野暮ったくなったり、ときにはお腹が突き出て見えたりもするのです。女性は年齢とともに、また出産経験などで下腹部は膨らみがちです。スリムな方には関係ありませんが、ふくよかな女性にとっては重大問題なのです。お腹の一番突き出たところよりほんの少し被るくらいが適当かと思いますが、それでいて帯の下から覗くおはしょりの量は、身長にもよりますが、一寸~一寸八分位までが見よいと思われます。
そして加齢と共に帯位置も低くしたほうが目が落ち着くように思いますが、着こなしは個性の表現ですから、その限りではありません。



お誂えの着物と言えば、今はもう身近に和裁をする人が少なくなり、和裁は専門職による特殊技術となりました。 以前は お母さんやおばあちゃんが家事のひとつとして、家族の着る着物を縫ったり、仕立て直したりしていました。着る人の体型を完ぺきに把握した人が縫うわけですから、本当の意味での『お誂え』です。着物は着方で多少の融通が利くといったように、着る人の着方や着こなし、着るときの紐位置によって必要な身丈が変わります。
つまり、着るための技術が必要とされるのです。自分自身にちょうど良い着物の寸法を知っておいて、着易い着物を手に入れてください。
お誂えというのは貴女のための特別注文なのですからいろいろとチェックを入れて
呉服屋さんに『只者ではないな!』と、思わせましょう!

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